俳優にとっての基礎練習とは何でしょうか?

俳優にはやるべき練習がたくさんありますが、その中でも発声練習は最も大切な基礎だといっても過言ではありません。その証拠に多くの人が俳優を目指す中で、発声の指導を受けたことがあるはずです。

しかし残念なことに、声に関する悩みを抱えた俳優はとても多いです。「大きな声が出ない」「喉を痛めやすい」「滑舌が悪い」など、あなたにも心当たりがあるかもしれませんね。この悩みは、あなたに問題があるのではなく、発声練習のやり方に問題があるのです。

■こんな発声練習していませんか?

・息をたくさん吸っている

・腹式呼吸を正しく理解できていない

・声を出すときは腹筋に力を入れる

・肩や首が力んでいる

・早口言葉を練習している

・口を大きくあけて練習している

あなたは上に書いてある6つのうち、いくつ当てはまりましたか? 1つでも当てはまった方は、この先の「俳優の9割が間違えている発声練習」を読んでみましょう。

■俳優の9割が間違えている発声練習①腹式呼吸

俳優が発声を学ぶときに最初に教わることといえば腹式呼吸です。しかし、正しい腹式呼吸ができている俳優が少ないのが現状です。腹式呼吸のやり方といえば、「お腹を膨らませて」「お腹に空気を入れて」「たくさん息を吸って」と指導されることがほとんどです。

残念ながら、この方法では腹式呼吸をマスターすることはできません。最悪の場合は喉を痛める原因をつくってしまう可能性もあるのです。

腹式呼吸を正しくできる人は、お腹は勝手に膨らみますし、お腹に空気が入らないことも知っていますし、たくさん息を吸わなくても腹式呼吸ができます。

腹式呼吸をがむしゃらに練習する前に、そもそも「なぜ俳優は腹式呼吸で発声する必要があるのか?」を考えることが先です。

■俳優の9割が間違えている発声練習②腹筋

「腹筋を使って大きな声を出して!」という指導を受けた方もいるでしょう。しかし腹筋を使うと喉を痛めるリスクが大きくなります。これを話すと受講生の多くが「え!?」と驚いた表情になるのを何回も見てきました。では実験してみましょう。

立っていても座っていても構いません。トイレで踏ん張るように腹筋に思いっきり力を入れてみてください。そのときの首や喉まわりの筋肉がどうなっているか確認してみましょう。

腹筋をガチガチに硬くしているときの喉は、開いている喉だと自信をもっていえるでしょうか? 多くの方は、喉が詰まっていると感じたことでしょう。

腹筋と首まわりの筋肉は連動して動きます。そのため腹筋に力を入れるほど、大きな声を出しているつもりになっているだけで、実際は喉を痛める悪い発声が身についてしまうのです。自然な演技を求められる俳優にとって、これほどマイナスなことはありません。

もし腹筋を鍛えることで声が大きくなるのであれば、ボディービルダーは普通の人より声が大きいはずですが実際はそんなことありませんよね?

正しい発声を身につけるためには、今までの常識から解放される必要があります。多くの人が知らないことを知ることで俳優として1歩も2歩も成長できます。

■俳優の9割が間違えている発声練習③滑舌

「滑舌を良くしたいです!」という相談もよくされるのですが、これも間違った練習をしている方が多いです。その代表的な練習方法が早口言葉です。

アナウンサーが早口言葉を練習していることから、滑舌を良くするためには早口言葉をやった方がいいと思われがちですが、早口言葉をやって滑舌が良くなった人はいません。そもそも、早く喋ろうとするから滑舌が悪くなるのです。日常で喋るときの滑舌は気にならないのに、セリフだと滑舌が悪くなるという人もいますね。

なぜ、こんなことがおこるのでしょうか?

まずはあなた自身で考えてみることが大切です。滑舌で悩んでいる俳優の方も多いので、ヒントを出しておきましょう。滑舌を良くするためには3つのキーワードがあります。それは……

・口内の広さ

・唇のリラックス

・舌のリラックス

■まとめ

いかがでしたでしょうか?

正しい発声練習を身につけた先には「最低限の力で最高の声を出せる」という未来が待っています。

まずはできるところから、トレーニングを始めてみてはいかがでしょうか?

 

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